とある医者の回顧録と日々雑感

某臨床医の人生で起きた出来事や日々思うこと、
医師患者関係や医療情報などについて語ります。

 

英ロンドン大学の研究からの情報

(CareNet 2019 7/2の配信記事から)

 

これまでの研究では、コーヒーを摂取すると

動脈硬化リスクが高まる可能性が示唆されていたそうな。

 

今回、コーヒー愛好家にとっては、

上記リスクを覆す研究が報告された。

 

心臓MRI検査と動脈硬化の状態を評価する

脈波検査を受けた成人8,412人のデータを収集。

 

参加者をコーヒーの摂取量で、

 

(1)1日1杯未満

(2)1日1〜3杯

(3)1日3杯超

 

の3つのグループに分けて、

 

コーヒー摂取量と動脈硬化との関連

を調べた。

 

特に喫煙や飲酒の習慣がある男性で

コーヒー摂取量が多い傾向がみられたという。

 

 

結果:

1日に25杯ものコーヒーを摂取する人もみられたが、

これほど多量のコーヒーを摂取しても、

1日1杯未満だった人と比べて

動脈硬化の悪化は認められない 

ことが分かった。

 

年齢や性、民族、喫煙習慣、身長や体重、

飲酒量、食生活、高血圧といった動脈に影響を及ぼす

可能性がある因子で調整して解析しても、

「これ以上摂取すると動脈に有害」とされる

コーヒー摂取量の上限を明らかにすることはできなかった。
とのこと。

 

コーヒー好きには朗報かもしれないが、

胃潰瘍やコーヒー依存症などの問題もあり

一概にコーヒー飲んでもよし

ということにはならないか?

 

 



2019/07/03 (水) 17:35 | 医療情報
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今日は1日中、雨でしたね。

リハビリ専門医の単位取得も兼ねて、

2年ぶりに運動療法学会に参加してきました。

 

この中で、印象に残った2つの講演

について述べてみましょう。

 

一つ目は、

”フレイル予防に関する国家戦略”

 

フレイルとは、

加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、

複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、

心身の脆弱性が出現した状態であるが、

一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態。

 

https://www.tokyo.med.or.jp/citizen/frailty から引用

 

 

一言でいえば、

“agingに伴う退行現象のなかで寝たきりになる前の状態“

とでも言いましょうか。

 

寝たきりになる前に、フレイルの進行を予防するために

地域ぐるみで高齢者自らもが

サポート運動に参加して

健康的な老人をいかに増やすかというテーマが

コンコンと述べられていました。

 

その中で、高齢者女性に比べて男性を

こういう啓蒙活動に引っ張り出すことが

難しいと演者が述べていました。

 

2つ目の講演は、

”運動はなぜ健康に良いのか?;そのシステムに関して”

 

まあ、運動によって、

認知予防、

先ほどのフレイル予防、

さらには、若年者における学習能力、記憶力向上

が図られる。

 

その一端として、感染した時に出てくる

インターロイキン6(IL6)なるリンパ球由来の

化学物質が関係してくるというもの。

 

IL6というものが出続けることは体には毒だが、

この化学物質が瞬間的に出ることは、

善玉作用となるのでは?

という内容でした。

 

 

ところで、会場となったのは

皇居の北側、竹橋にあるパレスサイドビル。

かなり古いビルで、かつては毎日新聞が

経営していたそうな。

 

現在はビルの立地条件もいいことから

映画などのロケ場所にもよく使われるそうな。

 

土曜日なのでビジネスマンもいないせいでしょうか?

やや閑散としたパレスサイドビル内の飲食店街

 

七夕の飾り付けもあるビル内

 

ちょっとした医療情報と

パレスサイドビルのプチ紹介

といったところで。

 

また。

 



2019/06/22 (土) 20:25 | 医療情報
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我が家の猫は、餌の与えすぎと運動不足にて

数か月前から糖尿病を患っている。

ヒトと同様に猫ちゃんも糖尿病になりやすいそうだ。

ということで、ランタスという

持続型のインシュリンを打っている。

 

ある休日に昼食を与えようとすると、

同じ方向にクルクルと回り

方向感覚を失っているようだし、

視覚も失っているようにも見える。

また、頭を一定の方向にしか回さない。

 

しばらく観察していると、

犬のように舌を出して呼吸を始めた。

 

これはおかしい。

ひょっとしたら猫の低血糖?

 

猫ちゃん用の血糖チェック器もないので、

はて困った。

 

 

ネットで猫の低血糖症状を調べてみた。

 

元気がない、

周囲への無関心、

隠れるような行動をとる

異常な空腹感 方向感覚を失っている、

視覚低下

筋肉の震え

ふらつく、

よろめきながら歩く、

痙攣 失神

 

https://www.prozinc.jp/prozinc/hypoglycemia/ から

 

ということだそうだ。

 

確かにいくつか当てはまる。

 

なので、犬猫救急病院へ電話をして、

砂糖水を与えながら病院へ。

 

病院に到着すると、休日だというのに

多くの犬猫が待合室で飼い主と待機し、

6人ほどの獣医さんたちが、忙しそうに手当している。

 

さて、愛ネコの診察。

やはりインシュリン過剰による低血糖。

血糖値はなんと38mg/dl。

人間でも60以下ならばりっぱな低血糖。

 

点滴ラインを確保して、ブドウ糖注射。

注射後に餌も与えて、

6時間後になんとか110台に回復して

帰宅と相成った。

 

実は、出かける直前に

猫ちゃんの異変に気付いたので事なきを得たが

あのまま出かけたら、

悲しい目に会ったかもしれない。

 

よかったニャー

 

大事に至らずよかったー 

 



2019/06/12 (水) 22:31 | 医療情報
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先日の外来で珍しい症例を経験した。

 

以前は厳しい筋トレをしていたらしいが、

久しぶりにトレーナーもついて

筋トレを行った男性。

 

筋トレ後から体がだるくなって、

その翌日にコーラ色の尿が出て

焦って某内科を受診。

 

筋肉由来の酵素であるCPKの値が

異常高値(いわゆるパニック値)を呈し

挫滅症候群の診断を受け、

私の外来にやってきた。

 

尿は正常な色になったが、

まだ腕がだるくて腫れているということ。

 

まずは、再度血液検査を行うと

CPKはまだ高い。

幸い腎機能は正常だったので

事なきを得たようである。

 

こんなcaseは初めてだったが、

筋トレ後の横紋筋融解の診断。

 

地震などで下肢が重い建築材などで

挟まれて、筋肉が挫滅されて

筋肉由来の酵素やカリウムが

血中に溶けだして腎不全や心停止

を起こすことはよく知られている。

 

http://omoromachi.cocolog-nifty.com/blog/2015/03/post-3959.html から引用

 

尿が赤くなるのは筋肉内のミオグロビンが

尿中に排泄されるため生じる。

 

典型的なコーラ色をしたミオグロビン尿

(Wikipediaから)

 

しかし、筋トレ後にも同じような状態

が起こるというのは初めての経験だった。

 

ネットで調べると、

いろいろな似たような体験例も

多く報告されているようだ。

 

きつい筋トレに慣れている人が

久しぶりに頑張って以前のような筋トレを

行うと起こるらしい。

通常人は頑張れないので運動を中止してしまうが、

トレーニングしてきた御仁は頑張れるがために

このようなことが起こるらしい。

 

くれぐれも筋トレ 頑張りすぎないように!

 

 



2019/06/07 (金) 21:29 | 医療情報
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学会参加2日目でも触れたのだが、

学会参加費は高い!

という事でぐちりました。

 

ということで、

専門医機構における基本領域に属する

各学会の総会の参加費を調べてみた。

 

結果を表にすると、

 

基本領域の各学会 総会の参加費
内科学会 1万円
外科学会 1.5万円
産婦人科学会 2万円
小児科学会 1.5万円
精神神経学会 1.7万円
麻酔科学会 1.7万円
脳神経外科学会 2万円
整形外科学会 2.4万円
形成外科学会 2万円
耳鼻科学会 1.8万円
眼科学会 1.5万円
泌尿器科学会 2万円
皮膚科学会 2万円
放射線学会 1.3万円
救急医学会 1.8万円
リハビリ学会 2.5万円
総合診療 1.5万円
病理学会 1.3万円
臨床検査医学会 1.2万円

 

という結果。

 

 

参加費高額ベスト3

 

1位:リハビリ 2.5万

2位:整形 2.4万

3位:産婦人科、脳外科、形成、泌尿器、皮膚科 2万

 

と、何故か

リハビリ学会が一番高額でした。

小生の関係する整形とリハビリが

参加費1位と2位ということで、

(;´д`)トホホ である。

 

この参加費の高さが何を意味するかは

分からないが。

 

1つ言えることは、

各々の学会で、専門医更新のために

単位を取らなくてはならず、

各専門医を取得したドクターたちは

高い参加費でも仕方なく出席しているのであろう。

 

ちなみに

日本医学会の総会参加費は3.5万円と

これはさらに高額。

 

ところで、

米国の学会は総じて、さらに高額。

 

例えば、

米国内科学会年次総会の参加費は

会員でも759ドルとバカ高い。

 

ただ、

米国の場合は専門医の質が担保されていて、

この専門医を持っているかいないかで

就職状況も違うし、給料も変わってくる。

 

米国整形外科学会の一コマ(AAOS HPから)

 

患者さん側からすると

加入する保険によっては

専門医の診療も受けられない。

 

しかし、この国では、

専門医の有無により、

医師の給料は変わらないし、

患者さんは専門医の診療はフリーアクセスだし、

支払う診療費も変わらない。

 

ある意味、

非常に公平な医療システムではあるが、

この善良な保険医療がいつまで続くのだろうか?

 

後半は本筋から

外れた内容になってしまいいましたが、

今日はこの辺で。

 

 



2019/05/18 (土) 20:08 | 医療情報
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